米スタートアップが繰り出す新たなプラットフォーム「DigitalTown」とは
2016年10月10日 22:00
米ベルヴィル市に拠点を置くスタートアップ企業は、つい最近新しいスマートシティプラットフォームを送り出した。スマートシティへの移行を支援するDigitalTown社の新たなクラウドをベースにしたプラットフォーム『DigitalTown』は、地方自治のスマート化のサポートをすることを目的としている。
このプラットフォームは、地方自治体がスマートシティへ対応できるようになるためのWebベースツール一式を提供する。また、DigitalTownは住民や旅行者のために地元サービスや地元情報へのよりよいアクセスも提供している。
「DigitalTownは都市管理をするうえでの相棒となる一連のテクノロジーだと考えている。我々の任務は、市長や役所の管理者の業務をスムーズにするサービスを提供することで手助けし、同時に自治体のコスト削減や新しい財源をもたらすことだ。DigitalTownを使ったWebサイトはコミュニティや経済開発を呼び寄せるものになるだろう」と、同社のCEO ロブ・モンスター氏はいう。
このプラットフォームによって、住民や訪問者たちは地元のイベントや観光、安全情報や娯楽などのデータにリアルタイムでアクセスできるようになる。DigitalTownでは宿泊施設の予約やそのまま地元でのショッピングや取引も行うことが可能だ。
「これは完璧なソリューションだ。DigitalTownによってスマートシティへの移行が促進され、経費を節約し、住民に素晴らしいサービスを提供することができる」と、ミネソタ州ゲイロード市長のドナルド・ボーダー氏は語る。
面倒な手続きもすべてweb上で完結?
DigitalTownにより、自治体はWebベースサービスでの営業許可や免許の交付、資産管理をおこなえるようになる。
また、地元企業の振興キャンペーンにも利用することができ、その町で営業する人たちがプラットフォームを通じて世界中の人々にアプローチすることも可能になる。
「我々は、街をコミュニティ全体のホームページとして使えるような、最先端技術を提供している。こういったソリューションは住民にとって使いやすいものであり、自治体にとってはその町のスタンダードを作り上げるためのものとなる。自分たちが作り上げたものこそ、もっとも一貫したスマートシティプラットフォームだと考えている」と、モンスター氏は語った。
これは、際限のないほどに多くの種類があるスマートシティ計画の選択肢が、多くの自治体の手に余るものとなっている結果できたものだ。ある専門家は、これらから一歩引き、スマートシティインフラ投資への数年間のロードマップを立てることを勧めている。
関連記事:スマートシティの成功に必要なものは好き勝手な発想ではなくロードマップだ
ReadWrite[日本版] 編集部
[原文]
関連記事
スマートシティの成功に必要なものは好き勝手な発想ではなくロードマップだ
2016年10月3日 22:00
IoTアプリケーションが我々の生活にもたらす4つの変化
2016年8月28日 7:00
新たな電気自動車充電スポット? 「ヤシの木型トーテムポール」が登場
2016年11月30日 22:00
新たな技術に目を奪われてばかりのスマートシティ計画は成功しない
2016年10月9日 22:00
新興国ベトナム・ホーチミン市にもスマートシティ化の流れ、3年後に期待
2016年8月27日 18:00
新たなPaaSを日本と欧州が共同開発、オープンな都市データインフラがスマートシティの鍵を握る
2016年9月11日 7:00
バックナンバー
この記事の筆者
筆者の人気記事
進む「スマートダスト」研究、小型化するセンサーが人類にもたらす影響の大きさ
2016年9月3日 7:00
Amazonは世界一の失敗をする企業だ
2016年4月19日 7:00
ストレス社会の救世主! 新アプリ『Mindset』でストレスコントロールが可能に
2016年6月15日 9:14
話題の「フォグコンピューティング」、エッジコンピューティングとどう違う?
2016年8月13日 7:00
Arduino vs. Raspberry Pi:あなたにぴったりのDIYプラットフォームはどっち?
2017年11月17日 6:00
完全な透明性は本当にいい事なのか?
2015年7月17日 15:00
Think ITでは、技術情報が詰まったメールマガジン「Think IT Weekly」の配信サービスを提供しています。メルマガ会員登録を済ませれば、メルマガだけでなく、さまざまな限定特典を入手できるようになります。