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ホートンワークスが「Data Platform Conference Tokyo 2017」を開催、サイバーセキュリティへの対応を強化

2017年11月10日(金)
鈴木 教之(Think IT編集部)

株式会社インプレスとホートンワークスジャパン株式会社は10月10日、都内で「Data Platform Conference Tokyo 2017」を実施した。ホートンワークスによる国内事例の紹介や、来日したの本社キーパーソンによる講演が繰り広げられ、HadoopのディストリビューションであるHortonworks Data Platform(HDP)、リアルタイムデータ処理のHortonworks DataFlow(HDF)に次ぐ同社の3番目の主力製品としてApache Metronをベースとしたサイバーセキュリティの「Hortonworks Cybersecurity Platform」も発表された。

基調講演冒頭に登壇した、ホートンワークスジャパン株式会社の廣川 裕司氏は「1,000名を超える登録があり2週間以上前に申し込み登録を打ち切った」と、カンファレンスの盛況ぶりを報告した。同氏は元レッドハット社長として長らく日本のオープンソースビジネスに従事してきた人物、そんな廣川氏はLinux OS、JBoss Middlewareに次ぐ第三の波として、ホートンワークスが扱うOSSデータプラットフォームが「ビジネスのど真ん中で起きている」と強調する。

ホートンワークスジャパン株式会社 廣川 裕司氏

廣川氏は改めて同社の事業概要を説明。2011年にOSS企業として登場したホートンワークスは、HadoopのディストリビューションであるHortonworks Data Platformを軸に、マイクロソフト社との提携によるクラウドサービス「Azure HDInsight」や、Onyara社を買収してHortonworks DataFlowを市場投入するなどサービスを拡大させてきた。直近では、Dell EMCやIBMなどとも協業し製品販売を強化、4年間で100万ドルの売上を達成するなど急激な成長をみせ、2014年には日本市場にも進出している。「ビッグデータ」、「IoT」、「クラウド」の3つの市場にフォーカスする同社は、日本で最も成長の早い会社になる、次世代データプラットフォームのデファクトになる、5年後には10,000名規模のエコシステムを築くなどのミッションを掲げた。

続いて、Hortonworks, Inc.のファウンダー兼Chief Architectを務めるSanjay Radia氏が登壇。今日ではいろんなものがつながってデジタル変革が起こっており、IoTの世界では車から各種データを取得してリアルタイムで処理する必要があるという。また、AIや機械学習のテクノロジーによってドライバーの走行支援も可能になる。例えば、ある車に故障の兆候が観られたとき、リアルタイムで解析した結果をデータセンターに集約させすぐさま蓄積されたデータと照合することで、その車の製造ラインにまでフィードバックできる。クラウド上にデータセンターを設計できるような時代になり、車から吸い上げたデータを基にして、車の製造にも使えるようになったと語った。「すべてのデータが合流して解析でることは非常にエキサイティングだ」(同氏)。

Hortonworks, Inc. Sanjay Radia氏

Hortonworks社の変革は、2,011年のHadoop 1.0(MapReduceエンジン)の頃にデータを蓄積するところから始まっている。それが2013年には次世代のYARNエンジンに移り、続く第3の変革として時系列データを扱えるようになった。そして「CONNECT DATA PLATFORMS」というビジョンのもと、既存のオンプレ環境に加えてAzure HDInsightなど、すべてのプラットフォームを繋げる取り組みを進めている。また、蓄積されたデータのみではなく新しいストリーミングデータをシームレスに組み合わせて解析することがデータを最大限に活かせる鍵になるとして、大量のデータを一括して同じ環境で管理できる重要性を説いた。

様々な分野でデータから価値を生み出すため、今後ますますデータサイエンティストの成功が求められるようになってくる。そのためには、大量のデータと演算能力が必要になり、これらがOSSのプラットフォーム上で実行されていることが重要だと語る。ワークロードを実行するために問題なるのが、複数の場所にあるデータの管理(ガバナンスやセキュリティポリシーなど)だとし、データのサイロ化を防いで包括的なデータのマネジメントを提供する「Hortonworks DataPlane Service」を紹介した。

また、Apache HadoopのPMC(Project Management Committee)でもある同氏は、Hadoop 3.0の発表が間近だとし、ストレージの最適化、YARNの高性能化、新しいUI、JD8ベースになった新たなライブラリなどを紹介した。OSSのプロジェクトに関しては、イノベーションはコミュニティから得られるものという姿勢を示し、イレージャーコーディングの機能もYahooからの貢献によるものの解説した。これからもオープン性を維持しながらプラットフォームを拡大していきたいと述べた。

Hadoop 3.0でアップデートされた機能

本社からの2人目のスピーカーはサイバーセキュリティを担当するDave Russell氏だ。セキュリティツールはサイロ化されており、アラートの数や誤検知が多くセキュリティオペレーションが適切に処理できないという問題を提起した。また、多くの企業が自社内でサイバーセキュリティ用のデータレイクを構築しようと試みたがどれも失敗に終わっている、というガートナーのレポートを紹介した。

Hortonworks, Inc. Dave Russell氏

同社が発表したApache Metronをベースとする「Hortonworks Cybersecurity Platform」では、リアルタイムにデータを取り込んで解析し、ダッシュボードで一覧できる機能を有する。多くのシステムを参照する必要はなく、ダッシュボード上のリッチインターフェースから各種のメッセージを直接編集できるようになる。個々のワークベンチで深く掘り下げていきライフサイクルとの相関をとることもできるようになる。

Hortonworks Cybersecurity Platform

このあと会場では、ホートンワークスジャパンによるカスタマーアワードセレモニーが実施され、ヤフー、ソフトバンク、リクルートテクノロジーズ、三菱ふそうトラック・バス、LIXIL、日産自動車らが表彰を受けた。次ページでは各社による事例講演をみていこう。

著者
鈴木 教之(Think IT編集部)
株式会社インプレス Think IT編集グループ 編集長

Think ITのX代目編集長。新卒第一期としてインプレスグループに入社して以来、調査報告書や(紙|電子)書籍、Webなどさまざまなメディアに編集者として携わる。Think ITの企画や編集、営業活動に取り組みながら、プログラミングやWebマーケティングに関する書籍も手がけている。OSSのRe:VIEWとプリントオンデマンド技術を活用したThink IT Booksシリーズを展開するなど、プラットフォームやビジネスモデルへの関心も高い。

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