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| 南米各国政府のオープンソース採用動向 | ||||||||||||||||
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南米各国政府は、オープンソース採用に積極的な動きを見せてきました。実は世界に先駆け、オープンソース採用法案を成立させたのは、ブラジルの地方政府でした。2000年、利用可能なオープンソース製品がある場合には、オープンソースを採用すべきであるという法律を、ブラジル4つの市が採択しました。その後、さらにいくつかの地方政府が同様の法案を成立させています。 この動きは中央政府にも及び、2003年6月にブラジル政府は、数年をかけてLinuxの比率を80%にまで向上させる計画を発表しました。そのために、オープンソース普及促進をはかる専門の組織も設立しています。2004年4月には、2200名以上の公務員に対し、オープンソースに関する150もの無料トレーニングを実施しました。この移行計画は、パイロットプロジェクトからはじめ、徐々にLinuxの普及をはかるという極めて現実的な計画だけに、政府が本気であることが伺えます。 南米のオープンソース採用方針の背景には、第一に各国の経済問題があります。ソフトウェアのライセンス料はブラジル全体で11億ドルにものぼるとされ、オープンソースを活用し、少しでも安く情報システムを構築し、安価なデスクトップPCを利用してデジタルデバイドを解消したいというのは、南米各国共通の願いです。 ただし、経済問題だけでもありません。このような法案が成立するには議員の支援が欠かせません。ITに強いとは言い難い議員がオープンソースに注目したのは、別な理由がありました。それは、オープンソースだからではなく、フリーソフトウェアであるからです。南米は歴史的に米国支配が長く、フリーソフトウェアが持つ「自由」に魅力を感じ、共感しているようです。ソフトウェア市場における米国ITベンダーの独占状態から脱出し、自国IT産業が自立するきっかけとなりうるフリーソフトウェアは、米国支配からの解放と自立を連想させるのではないのでしょうか。 |
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ベネズエラ政府も最近オープンソースへの移行を計画しています。ベネズエラ政府は、2005年初頭に移行計画を作成するよう政府機関に指示を与えました。移行計画は3つのフェーズに分かれ、中央政府、地方政府、そして地方自治体へと拡大します。最初のフェーズでは、2年以内に中央省庁がオープンソースへの移行を完了する予定であり、有能なITスタッフを供給するために、政府出資でオープンソースアカデミーを設立しました。 他にも、アルゼンチン、ペルー、チリ、コロンビアなどが、オープンソース採用法案を提出し、IT政策として発表しています。ただし、実際には急速なオープンソース移行は難しく、いずれの国も苦労しているのが実情のようです。 |
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