JavaScript用パッケージマネージャYarnが公開、MySQL次期メジャーバージョン8.0登場、など
こんにちは、日立ソリューションズの吉田です。
来週は、スペインのバルセロナで「OpenStack Summit」が開催されます。東京で開催されたのは昨年のことですが、技術の進歩が速すぎるのか、もうずいぶん前のような気がします。今年も新しい技術や発表があるようなので、とても楽しみです。
今週もOSSに関する注目すべきトピックを取り上げましたので、ゆっくりとご覧下さい。
Linux Kernel 4.8やLibreOffice 5.2など最新版満載のUbuntu 16.10リリース
英国Canonical社は13日、Linuxディストリビューションの最新版「Ubuntu 16.10」をリリースしました。Linux Kernel 4.8を採用し、デスクトップ環境にGNOME 3.22、ファイルマネージャにNautilus 3.20、そしてオフィススイートにLibreOffice 5.2など、最新のパッケージを収録しています。また、Ubuntuが標準的なGUIとして採用してきたUnityには、開発プレビュー版のUnity 8が採用されています。
サーバ版では、スケールアウトプラットフォームにOSをベアメタル配備する「MAAS(Metal as a Service)2.0」や、オーケストレーションを実現する「Juju 2.0」を採用し、クラウドとベアメタルを同感覚で扱えるようになります。また、セキュリティで保護されたベアメタルパフォーマンスを実現するOpenStackの最新版もサポート。LXD 2.4を用いたコンテナも提供されます。
(参照記事:http://news.mynavi.jp/news/2016/10/14/311/)
Facebook、JavaScriptの新パッケージマネージャ「Yarn」をオープンソースで公開。npmのリプレースで高速かつセキュアに。パッケージの依存問題も解決
米国Facebook社は11日、JavaScript向けのパッケージマネージャ「Yarn」をオープンソースで公開しました。JavaScript向けのパッケージマネージャとしては「npm」がすでに広く使われていますが、コードベースと開発者の増加により一貫性、セキュリティ、性能などの面で課題を感じ、最終的に「Yarn」の開発に至ったとしています。「Yarn」はnpmレジストリとの互換性を維持しつつ、npmクライアントやその他のパッケージマネージャの既存のワークフローを置き換えるものとして、米国Google社などの協力を受けて開発されました。
(参照記事:http://www.publickey1.jp/blog/16/facebookjavascriptyarnnpm.html)
Linux財団、JavaScriptのための「JS Foundation」を設立
Linuxを推進する非営利団体The Linux Foundationは17日、オープンなWeb開発とJavaScriptコミュニティを結び付ける非営利団体「JS Foundation」を設立したことを、公式ブログで発表しました。創立メンバーには米国IBM社、韓国Samsung社などが名を連ねています。「JS Foundation」は、JavaScriptアプリケーションおよびサーバサイドのプロジェクト育成を目的とし、JavaScriptの普及と開発技術促進、およびコラボレーションを目的としています。初期のプロジェクトには、Appium、Interledger.js、JerryScript、Mocha、Moment.js、Node-RED、webpackといった創立メンバーが関わるJavaScriptプログラムやフレームワークが含まれています。これらのプロジェクトはW3CやWHATWG、ECMA TC39といった標準化団体との協働によって、JavaScriptエコシステムの構築をめざすようです。
(参照記事:http://news.mynavi.jp/news/2016/10/18/091/)
JBCCとクリエーションラインが提携、Apache Sparkを活用したデータ解析サービスを提供へ
JBCC(株)とクリエーションライン(株)は17日、JBCCの運用付きクラウドサービス「俺のクラウド」において、ビッグデータの高速分散処理を実現する「Apache Spark」を活用したデータ解析サービスを提供するために、業務提携すると発表しました。「俺のクラウド」は、クラウド基盤の構築のみならず運用までを含め、ユーザー企業に必要なものを提供するクラウドサービスです。このサービスメニューの1つとして、データ解析ソリューション「Cloud解析」を提供していますが、今回、クリエーションラインの強みである、IoTなど膨大なデータの中から関係性を導き出すなどの高度な解析を、「Cloud解析」の高い操作性と表現力で可視化し、ビッグデータの高度な解析環境を提供するとしています。
(参照記事:http://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/1025196.html)
次期メジャーバージョン「MySQL 8.0」が登場、機能強化点を報告:OOW16のMySQLレポート
9月18〜22日に米国サンフランシスコで開催された「Oracle OpenWorld 2016(OOW16)」の「MySQL」に関するトピックを紹介したレポートです。「Oracle OpenWorld」では、2010年のオラクルによるサン・マイクロシステムズ買収以来、毎年数多くのMySQL関連のセッションやチュートリアルが用意されており、2016年は40近くのMySQL関連セッションが行われました。MySQLサーバの次期メジャーバージョンである「MySQL 8.0」や、マルチマスター型レプリケーションソリューションとしての「MySQL InnoDB Cluster」など新しい製品の発表もあり、各技術セッションでは開発エンジニアから新機能やアーキテクチャの解説などが行われました。
(参照記事:http://japan.zdnet.com/svc/nls/?id=35090650)
編集後記10月になって、カンファレンスがいろいろ開催されています。目立っているテーマは、「IoT」と「人工知能」のようです。先日、幕張メッセで開催されたCEATECは、さながら「人工知能」の見本市のようであったというレポートもあります。願わくば、バズワードで終わらず、ビジネスとして発展することを祈りたいと思います。
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