あなたはいくつ知っている? 「映画の名言」5選
はじめに
この世には「名作」と言われる映画がたくさんありますよね。皆さんにとっても、特別な映画が1作はあるのではないでしょうか。
そういった映画が「名作」や「特別」であることには、それなりの理由があります。登場キャラクターや音楽、脚本が素晴らしいということが理由かもしれません。映画に出てくるセリフが素晴らしいということもあると思います。
今回は、そういった映画の名言を見ていきます。誰もが名前を聞いたことがある映画から名言を5つ集めてみました。名言を紹介した後、それらの意味と文法の解説もしていきます。それらの名言に興味があれば、ぜひ実際にその映画も観てみるのも良いですね(※記事内の訳は筆者によるものです)!
名言1:Houston, we have a problem.
(ヒューストン、問題が発生した)
1つ目の名言は、映画「アポロ13」からです。「アポロ13」は、アポロ13号の爆発事故の実話に基づいた映画ですが、その中で酸素タンクが爆発するシーンがあります。その際に、トム・ハンクス演じるアポロ13号の船長ジム・ラヴェルが、ジョンソン宇宙センターの管制に向けて言ったセリフです。
Houston, we have a problem.
(ヒューストン、問題が発生した。)
実際に発せられた文は「Okay Houston, we’ve had a problem here.」(うん、ヒューストン、何か問題があったようだ)といったものだったらしいのですが、映画では、上記のセリフに変えられたそうです。
We have a problemと現在形にすることで、今まさにその問題が起こっていることを緊迫感を持って伝えることができます。これも映画の1つの演出と言えるかと思います。
ちなみに、HoustonはNASAのジョンソン宇宙センターを呼ぶときの名前(コールサイン)です。
名言2:Keep your friends close, but your enemies closer.
(友は近くに置きなさい、しかし敵はもっと近くに置きなさい)
2つ目の名言は、20世紀半ばのアメリカにおけるイタリア系移民の裏社会を描いた名作「ゴッドファーザー」3部作の、2作目に登場するものです。
Keep your friends close, but your enemies closer.
(友は近くに置きなさい、しかし敵はもっと近くに置きなさい。)
これは、ニューヨークの大マフィア「コルレオーネ・ファミリー」のボスであるヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)の次男、マイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)が発した言葉です。
彼自身の家族や敵対するライバルとの関係について語るシーンで発したセリフですが、その言葉の通り「友を近くに置くことは大切だが、敵はそれよりも近いところに置き、監視するべき」という意味を持っています。
Keep your friends closeと命令形を使っていますが、指示やアドバイスを伝える際には命令形を使うことが多くあります。そして、その後のbut your enemies closerは一見動詞がないように見えますが、Keep your enemies closerのkeepが反復しないように省略している形になっています。
また、closerという比較級を使うことで「友よりも敵をより近くに置く」という文が成立していますね。
なお、この文は名言ということもあり、日常会話でも冗談半分で言っていたりすることを耳にします。実際に使う機会はないかもしれませんが、誰もが知っている映画の名言の1つです。
名言3:There’s no place like home.(家のような場所はない)
3つ目の名言は、少し古い100年近く前の映画からです。世界中の誰もが知っている「オズの魔法使い」です。カンザスに住む主人公のドロシー・ゲイル(ジュディ・ガーランド)が魔法の国オズで大冒険する姿を描いた映画です。
その映画の終盤で、ドロシーが自宅へ戻るために発した言葉です。
There's no place like home.
(家のような場所はない。)
このセリフは家や家族の大切さを表現するもので、ドロシーがオズでの冒険から学んだ教訓の1つを示しています。そして、今では映画の名言とは知らずに、家に帰った際に発する人も多くいるセリフとなっています。
この名言で使われている文法で、ぜひ覚えておいて欲しいものが2つあります。
1つはThere’s …またはThere’s no…です。「何かがある」または「誰かがいる」場合にはThere’s(There isの短縮形)を使い、「ない」または「いない」場合にはThere’s noとします。とても便利な表現なのでぜひ覚えておきましょう。
そして、2つ目は前置詞のlike(~のような)です。人や物を「別のものと似ている」と伝える際にlikeを使います。
名言4:You had me at “hello.”
(「ハロー」の時点で私の心を掴んでいた)
4つ目の名言は、筆者が大好きな映画でもある「ザ・エージェント」(原題:Jerry Maguire)からピックアップしました。
You had me at “hello.”
(「ハロー」の時点で私の心を掴んでいた。)
スポーツ・エージェントであるジェリー・マグワイア(トム・クルーズ)が、自分の勤めていた大手スポーツマネージメント会社の経営方針に異を唱えたことにより解雇され、その後独立し、いくつもの壁にぶち当たりながらも自分が信じるもののために奮闘する映画です。
ジェリーの考え方に共感し、大手マネージメント会社から付いて行ったドロシー・ボイド(レネー・ゼルウィガー)に対して、物語の中盤でジェリーが気持ちを伝えた際にドロシーが返したセリフです。
haveを「持っている」という訳で考えた場合、理解しにくいセリフです。しかし、これはhave meで「私の心を持っている(掴んでいる)」という意味になります。
そして、これが過去形である理由は、ジェリーがドロシーに挨拶した後で気持ちを一生懸命伝えるのですが、既に「Hello」と言われた時点で心を掴まれていた、ということで過去形を使っているわけです。
この映画は世の中の雰囲気や圧力に流されず、自分が正しいと思うことを信じようとした際に伴う、苦しみ、そして感動を味わえる素晴らしい映画です。
名言5:They may take our lives, but they’ll never take our freedom!
(彼らは我々の命は奪えても、自由は絶対に奪えない!)
戦争映画にも名作と言われるものが数多くありますが、メル・ギブソン主演の「ブレイブハート」も間違いなくそのうちの1つです。この映画は、13世紀のスコットランドがイングランドから独立するために戦った独立戦争を描いたものです。このセリフは、映画の主人公でもあるスコットランドの英雄、ウィリアム・ウォレスが叫んだ名言です。
They may take our lives, but they’ll never take our freedom!
(彼らは我々の命は奪えても、自由は絶対に奪えない!)
この名言は「強敵との戦いで自分たちは彼らに命を奪われてしまうかもしれないが、それ以上に大切な自由は、決して彼らに奪われることはない」という内容です。
ここでは、助動詞と品詞の使い方に注目しましょう。They may take our livesで助動詞のmay(~かもしれない)を使うことで「命を落としてしまう可能性がある」ことを述べています。
しかし「命は奪えたとしても、決して奪えないもの」を副詞のnever(絶対にない)を使って表しています。mayとneverをこの名言のように並べることで「自由は絶対に奪えない」という部分を強調する形になっていますね。
おわりに
今回は、映画の名言を5つ紹介しました。皆さんはいくつ知っていましたか。このように、映画の名言を知ることでその映画に興味を持ったら、実際に観てみると良いかもしれませんね。これらの名言が登場するシーンを目の当たりにした瞬間、感動すること間違いなしです。
また、皆さんが好きな映画の中にも、きっと名言と言えるものがあるはずです。より集中して聞くことにもつながるので、良い英語の勉強にもなりますよ。ぜひもう一度観なおしてみて、皆さんにとっての名言を見つけてみてください!
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