顧客企業の年商規模別ライセンス売上高の推移
顧客企業の年商規模別ライセンス売上高の推移
年商1,001億円以上の大手企業で「案件の一巡化」といわれる中、年商500億円以下の企業向けERPビジネスは非常に活発化している。 2002〜2008年予測値におけるCAGRを見ると、年商1,001億円以上の企業向けERPパッケージのライセンス売上高は、CAGRが−10.4% となっているのに対して、年商100億円以下では19.9%、年商101〜500億円では12.7%、年商501〜1,000億円では7.9%となってい る。
つまり顧客企業の年商規模が低いほど、2002〜2008年予測におけるCAGRが高い、という調査結果になった。特に年商1,001億円以上の企 業向けERPパッケージのライセンス売上高は、2008年時点でCAGRが1.3%とほぼ市場は横ばいであることが予測される中、年商500億円以下の中 堅企業向けマーケットでは、CAGRが13.5〜13.8%と二桁成長が見込まれる。
中堅企業向けのERPマーケットにおいては、国産系ERPパッケージのベンダーが凌ぎを削っている上、SAPやオラクルの参入およびマーケティング 強化など、今まさに旬なマーケットといえる。一方で大手企業では「財務会計」を中心としたERPからCRMやSCM、SRMといった拡張ソリューションへ のIT投資に意欲的である。
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この記事の筆者
1989年矢野経済研究所入社。半導体・電子デバイスのマーケット担当から、1996年より「クライアント サーバを中心とした企業のコンピュータシステム導入実態調査」を手がける。1998年よりリサーチのフィールドをソフトウェア業界へと移し、主にERPや CRM、SCMといった企業向けアプリケーションパッケージのマーケットを専門に調査・分析を行う。
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