第12回:OSSのプロがいなくても大丈夫必要なソフトの情報はこうして探す(後編) (3/3)

オープンソースの適用可能性を示す
オープンソースの適用可能性を示す

第12回:OSSのプロがいなくても大丈夫必要なソフトの情報はこうして探す(後編)
著者:イーシステム  芝 国雄   2006/7/5
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生産性向上の評価は競合他社を対象にする

   フレームワークを使えば、システム開発の生産性は向上するだろう。だが、開発スケジュールもそれに応じて短縮されるので、開発現場の忙しさは変わらないかもしれない。

   こうした状況を打開するためには、図1のアクションが効果的だ。
フレームワークのライフサイクルと設計のパターン化で生産性向上
図1:フレームワークのライフサイクルと設計のパターン化で生産性向上

   フレームワークを1度でもシステム開発で使用すれば、標準のフレームワークに追加した独自のコンポーネントができあがるはずだ。これらを上手く整理し、次のシステム開発に流用していく。同時にシステム設計では、できる限り前述の標準的なフレームワークと、それに追加した独自のコンポーネントを使えるように配慮していく。そしてこの開発と設計を繰り返すことを忘れてはいけない。2回、3回と繰り返すことで、システム開発の生産性は加速度的に向上する。

   そしてこれが重要な点だが、生産性を検証する際の比較対象は競合他社にすることだ。前回のプロジェクトでも、自社の他部門のプロジェクトでもない。こうすることで、ビジネス面での優位性も推し量れるようになるだろう。

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イーシステム株式会社 芝 国雄
著者プロフィール
イーシステム株式会社  芝 国雄
グプタ事業部 部長
1995年、日本グプタ(現イーシステム)入社。米グプタ社製品の統合開発ツールの「Team Developer」、RDBMSの「SQLBase」といった製品の日本語化をはじめ技術支援や販売、マーケティング業務に従事。主に、ユーザ企業のシステム開発の現場で、システムの設計に関わる事前調査や助言などの上流工程から、プログラミング時のトラブルシューティングまで、幅広く支援していた。2000年4月、携帯電話を活用したワイヤレスソリューション事業の立ち上げに従事。2001年、グプタ事業に専念し、現在に至る。


INDEX
第12回:OSSのプロがいなくても大丈夫必要なソフトの情報はこうして探す(後編)
  はじめに
  フレームワークの設計思想を理解する
生産性向上の評価は競合他社を対象にする
オープンソースの適用可能性を示す
第1回 ユーザ企業におけるOSS浸透のカギはメインフレーム世代のSE
第2回 DB管理ツールを例にOSSの現在の実力を診断する
第3回 OSSはビジネスになるのか?「魔法のお鍋」を読み直す その1
第4回 OSSはビジネスになるのか?「魔法のお鍋」を読み直す その2
第5回 OSSはビジネスになるのか?「魔法のお鍋」を読み直す その3
第6回 OSSはビジネスになるのか?「魔法のお鍋」を読み直す その4
第7回 PostgreSQLを使い切るためのノウハウを徹底解説する その1
第8回 PostgreSQLを使い切るためのノウハウを徹底解説する その2
第9回 PostgreSQL vs MySQL2つのDBMSを検証する(前編)
第10回 PostgreSQL vs MySQL2つのDBMSを検証する(後編)
第11回 OSSのプロがいなくても大丈夫!必要なソフトの情報はこうして探す(前編)
第12回 OSSのプロがいなくても大丈夫!必要なソフトの情報はこうして探す(後編)
第13回 クライアントのOSとしてLinuxを検証する
第14回 バッファオーバーフローとサーバ側のセキュリティ対策を考える

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