第8回:フレームワークの利用 (3/4)

How to Eclipse!
Eclipse3ではじめるJava Webアプリケーション開発

第8回:フレームワークの利用
著者:宮本 信二   2005/3/9
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必要なファイルのコピー

   JSF RIを実行するのに必要なJARファイルと設定ファイルをプロジェクトにコピーします。
ファイルの配置
図3:ファイルの配置


   必要なJARファイルは、JSF RIを展開したディレクトリのlib以下にあります。libディレクトリ以下のJARファイルを作成したプロジェクトのWEB-INF/lib以下にコピーします。

   また、JSF RIはJSTLを利用しているので、その他にJSTLのJARファイルが必要です。JSTLのJARファイルはJSTLの実装であるJakarta TaglibsのWebページ(http://jakarta.apache.org/taglibs/index.html)からダウンロードするか、あるいは面倒であれば、JSF RIのsamples以下にあるサンプル(xxxx.war)にも含まれているので、WARを展開してその中からコピーしてもよいでしょう。

   今回のサンプルではデータベースも利用するので、JDBCドライバも別途コピーします。そして、コピーしたJARファイルをプロジェクトのクラスパスに追加してください。

   JSFの実行に最低限必要な設定ファイルは、web.xmlとfaces-config.xmlです。これらの内容については後述します。


ロジックの作成

   次の処理を行うJavaクラスを作成します。

  • テーブルから一覧を取得する
  • 選択行を更新する

   まず、前回の「データベースの利用」で作成したDBManagerを使いまわして、以下のクラスを作成します。executeQuery()メソッドはSELECT文を渡してCachedRowSetを返します。acceptChanged()メソッドは、CachedRowSetの更新を実行します。

Text  DBManager.java  (クリックするとソースコードが表示されます)

   次にJSPとやり取りをして実際のビジネスロジックを処理するVideoHandlerクラスを作成します。次のようになります。

Text  VideoHandler.java  (クリックするとソースコードが表示されます)

   getVideosModel()メソッドで、JSFのテーブルコンポーネントのデータを返します。updateSelectRow()メソッドで選択された行のUPDATE処理を行います。


設定ファイル

   次に設定ファイルを記述します。web.xmlは次のようになります。JSFのコントローラとなるFaceServletを*.jsfというURLパターンでサーブレットマッピングしています。

リスト1:web.xml
<?xml version='1.0'?>

<!DOCTYPE web-app PUBLIC
"-//Sun Microsystems, Inc.//DTD Web Application 2.3//EN"
"http://java.sun.com/dtd/web-app_2_3.dtd">

<web-app>

<servlet>
<servlet-name>Faces Servlet</servlet-name>
<servlet-class>
javax.faces.webapp.FacesServlet
</servlet-class>
<load-on-startup> 1 </load-on-startup>
</servlet>

<servlet-mapping>
<servlet-name>Faces Servlet</servlet-name>
<url-pattern>*.jsf</url-pattern>
</servlet-mapping>

</web-app>

   faces-config.xmlがJSFの画面遷移やビーン登録もろもろの設定を行うファイルです。内容は以下のようになります。ここでは、先ほど作成したVideoHandlerを登録しているだけです。

リスト2:faces-config.xml
<?xml version='1.0'?>

<!DOCTYPE faces-config PUBLIC
"-//Sun Microsystems, Inc.//DTD JavaServer Faces Config 1.1//EN"
"http://java.sun.com/dtd/web-facesconfig_1_1.dtd">

<faces-config>

<managed-bean>
<managed-bean-name>videoHandler</managed-bean-name>
<managed-bean-class>hoge.VideoHandler</managed-bean-class>
<managed-bean-scope>session</managed-bean-scope>
</managed-bean>

</faces-config>
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著者プロフィール
宮本 信二  http://muimi.com/
テクニカルライター。Ja-Jakartaコミッタ。Java Webアプリケーション開発業務を経て、現在、主にJavaやOSS関連の調査、執筆を行っている。著書に「Eclipse 3 完全攻略」、「JavaデベロッパーのためのApacheAnt入門」(ソフトバンクパブリッシング)、「徹底解説!JSFのすべて」(秀和システム)などがある。


INDEX
第8回:フレームワークの利用
  Java Webアプリケーションの課題
  フレームワーク
必要なファイルのコピー
  JSP
Eclipse3ではじめるJava Webアプリケーション開発
第1回 Eclipse3の概要とインストール
第2回 Eclipse3の基本機能
第3回 Eclipse3の基本操作を憶えよう
第4回 Eclipseの便利な機能
第5回 Webアプリケーションの開発(1)〜JSP作成〜
第6回 Webアプリケーションの開発(2)〜サーブレットの作成〜
第7回 データベースの利用
第8回 フレームワークの利用
第9回 O/Rマッパーの利用
第10回 JUnitの利用
第11回 Antの利用
第12回 CVSの利用(1)
第13回 CVSの利用(2)
Eclipseが提供するBIとレポーティングツール
第1回 インストールからはじめるEclipse BIRT
第2回 データベースのデータをレポートに出力しよう
第3回 レポートを作成しよう
第4回 スクリプティング機能・Tomcatでのプレビュー・レポートエンジンを使用したレポート出力
Eclipse実践プラグイン開発
第1回 Eclipseとプラグイン
第2回 プラグインの配布とインストール
第3回 基本的なGUIコンポーネントの利用
第4回 JFaceのGUIコンポーネント
第5回 メニューとポップアップ・メニューの拡張
第6回 ビューの拡張
第7回 エディタの拡張
第8回 パースペクティブの拡張
第9回 プロパティと設定の拡張
Eclipse WTPによる標準開発ツールの提供
第1回 Eclipse WTPの概要とインストール
第2回 Eclipse WTPでHello World
第3回 Eclipse WTPのDB系ツールを使う
第4回 Eclipse WTPのエディタとその他のツール

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