ListBoxに表示された画像をポップアップメニューから削除する+1つのサンプル

2013年2月8日(金)
薬師寺 国安

ピクチャライブラリへのアクセス許可の設定

今回のサンプルも、ピクチャライブラリにアクセスしますので、「画像ライブラリ」へのアクセス許可が必要になります。ソリューションエクスプローラー内にpackage.appxmanifestというファイルがありますので、このファイルをダブルクリックします。「機能」タブをクリックして、表示される画面の「機能:」にある、「画像ライブラリ」にチェックを付けてください。

次に、ソリューションエクスプローラー内のMainWindow.xamlを展開して表示される、MainWindow.xaml.vbをダブルクリックしてリスト3のコードを記述します。

ロジックコードを記述する

リスト3 (MainWindow.xaml.vb)

Option Strict On

タイマーに関するクラスの含まれる、Windows.System.Threading名前空間をインポートします。

Imports Windows.System.Threading

ファイル、フォルダー、およびアプリケーションの設定を管理するクラスの含まれる、Windows.Storage名前空間をインポートします。

Imports Windows.Storage

PopupMenuであるコンテキストメニューを表示させるのに必要なクラスの含まれる、Windows.UI.Popups名前空間をインポートします。

Imports Windows.UI.Popups

Public NotInheritable Class MainPage
  Inherits Page

DispacherTimerクラスの新しいインスタンス、myTimerメンバ変数を宣言します。DispatcherTimerクラスは、指定した時間の間隔で、指定した優先順位で処理される Dispatcher キューに統合されているタイマーを表すクラスです。

  Dim myTimer As New DispatcherTimer

ファイルの個数をカウントするメンバ変数Indexを宣言します。

  Dim Index As Integer = 0

インデックスによってアクセスできるファイルの読み取り専用コレクションを表す、IReadOnlyList(Of IStorageFile)型のメンバ変数myPictureFilesを宣言します。

  Dim myPictureFiles As IReadOnlyList(Of IStorageFile)

ページがアクティブになった時の処理

ピクチャライブラリのサブフォルダーageRecordsにアクセスします。CreateFolderAsyncメソッドに、CreationCollisionOption.OpenIfExistsと指定して、ageRecordsというフォルダーが既に存在する場合は、そのフォルダー名を返し、ない場合は新規にフォルダーを作成します。

CreationCollisionOption列挙体については下記のURLを参照してください。
→ CreationCollisionOption enumeration (Windows)

GetFilesAsyncメソッドでageRecordsフォルダー内のファイルを取得し、コレクション変数myPictureFilesに格納します。ageRecordsサブフォルダー内にファイルがない場合は警告メッセージを発して処理を抜けます。

非同期処理で行われるため、メソッドの先頭にAsyncを追加します。Asyncが追加されていると、その処理が非同期で行われることを意味します。

  Protected Overrides Async Sub OnNavigatedTo(e As Navigation.NavigationEventArgs)
    Dim pictureFolder As StorageFolder = KnownFolders.PicturesLibrary
    Dim pictureSubFolder As StorageFolder = Await pictureFolder.CreateFolderAsync("ageRecords", CreationCollisionOption.OpenIfExists)
    myPictureFiles = Await pictureSubFolder.GetFilesAsync()
    If myPictureFiles.Count<= 0 Then
      Dim message As MessageDialog = New MessageDialog("表示するファイルがありません")
      Await message.ShowAsync()
      Exit Sub
    End If
  End Sub

[表示]ボタンがクリックされた時の処理

タイマーの感覚を0.5秒とします。Buttonの表面の文字で条件分岐を行います。

Buttonの文字が「表示」であった場合は、AddHandlerステートメントで、指定したタイマーの間隔が経過し、タイマーが有効である場合に発生するTickイベントに、myTimer_Tickイベントハンドラを追加します。

タイマーをスタートし、Buttonの文字を「中止」に置き換えます。

Buttonの文字が「中止」であった場合は、タイマーをストップし、イベントハンドラ—を解除し、Buttonの文字を「表示」とします。

  Private  Sub Button1_Click(sender As Object, e As RoutedEventArgs) Handles Button1.Click
    myTimer.Interval = New TimeSpan(0, 0, CInt(0.5))
    Select Case Button1.Content.ToString
      Case "表示"
        AddHandlermyTimer.Tick, AddressOfmyTimer_Tick
        myTimer.Start()
        Button1.Content = "中止"
      Case "中止"
        myTimer.Stop()
        RemoveHandlermyTimer.Tick, AddressOfmyTimer_Tick
        Button1.Content = "表示"
    End Select
  End Sub

指定したタイマーの間隔が経過し、タイマーが有効である場合に発生するイベント

1ずつ加算されるメンバ変数Indexの値が、ageRecordsサブフォルダー内にあるファイルの数と同じかそれ以上であった場合は、Indexの値を0で初期化します。
タイマーを停止します。
イベントハンドラを解除し、Buttonの文字を「表示」に置き換えます。

それ以外の場合、つまりIndexの値が、ageRecordsサブフォルダー内のファイルの個数よりも小さい場合は、TextBoxにメンバ変数Indexの値を文字列にキャストして表示します。

BitmapImageの新しいインスタンスbmpオブジェクトを作成します。SetSourceメソッドにAwait myPictureFiles(Index).OpenReadAsyncと指定して、1ずつ加算される変数Indexに対応するmyPictureFilesコレクション変数の持つファイルを、OpenReadAsyncメソッドで開いていきます。
ImageのSourceプロパティにbmpオブジェクトを追加し、Indexの値を1ずつ加算します。これで、0.5秒間隔で、ageRecordsサブフォルダー内の画像が表示されます。

非同期処理で行われるため、メソッドの先頭にAsyncを追加します。Asyncが追加されていると、その処理が非同期で行われることを意味します。

  Private Async Sub myTimer_Tick(sender As Object, e As Object)
    If Index >= myPictureFiles.Count Then
      Index = 0
      myTimer.Stop()
      RemoveHandlermyTimer.Tick, AddressOfmyTimer_Tick
      Button1.Content = "表示"
    Else
      TextBox1.Text = Index.ToString
      Dim bmp As New BitmapImage
      bmp.SetSource(Await myPictureFiles(Index).OpenReadAsync)
      Image1.Source = bmp
      Index += 1
    End If
  End Sub
End Class

今回はここまでです。ありがとうございました。

  • ListBoxに表示された画像をポップアップメニューから削除するWindowsアプリ

  • 複数の画像を連続表示する

薬師寺国安事務所

薬師寺国安事務所代表。Visual Basic プログラミングと、マイクロソフト系の技術をテーマとした、書籍や記事の執筆を行う。
1950年生まれ。事務系のサラリーマンだった40歳から趣味でプログラミングを始め、1996年より独学でActiveXに取り組む。1997年に薬師寺聖とコラボレーション・ユニット PROJECT KySS を結成。2003年よりフリーになり、PROJECT KySS の活動に本格的に参加、.NETやRIAに関する書籍や記事を多数執筆する傍ら、受託案件のプログラミングも手掛ける。Windows Phoneアプリ開発を経て、現在はWindows ストア アプリを多数公開中

Microsoft MVP for Development Platforms - Client App Dev (Oct 2003-Sep 2012)。Microsoft MVP for Development Platforms - Windows Phone Development(Oct 2012-Sep 2013)。Microsoft MVP for Development Platforms - Client Development(Oct 2013-Sep 2014)。Microsoft MVP for Development Platforms-Windows Platform Development (Oct 2014-Sep 2015)。

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