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アップルが開発者に100台のApple TVでテストさせる理由とは?

2015年7月3日(金)
ReadWrite Japan

6月8日のWWDCではApple TVについての発表は何もなかったが、だからといってアップルはこれをなかったことにしたわけではない。現に開発者がアプリのテストに使うためのTVを、今週一気に100台に増やした。

確かに別に大した話だとも思えない。もしアップルがサードパーティーがApple TV向けのアプリを作るためのお膳立てをしたと考えなければだが。

開発者のオーリエル・オハヨンはそのようにニュースを受け止めた。あることに気づいた彼は、スクリーンショットに次のようにツイートした。「Apple TVがやってくる」

彼の考えが正しいと思える理由はある。

更なるテストの必要性

アップルはテスト用デバイスの台数制限を、各デバイスカテゴリあたり100まで増やした。言い換えれば、開発者は自分のアプリを100台のiPhone、iPadなどでそれぞれテストできるということだ。より多くのデバイスでテストできれば、多くのバグを発見、修正できるということだ(MacRumorsの指摘によれば、これまで開発者は全種類のデバイスから合計100台まで登録できたという)。

アップルが携帯やタブレット、時計の割り当てを増やすことには意味がある。ユーザーがアプリを異なるモデルやさまざまな条件で試すことが出来るからだ。アップルが今まで制限を緩和しなかったことが考えられないくらいだ。

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しかしながらApple TVに関して言えばこの通りではない。このデバイスはTVと常に一緒に設置され、ネットワークからストリームを受け続ける(結局、Chromecastや他のものの様に携帯性を考えられたものデバイスとは異なり、ボックス型のものになる)。

アップルのTVアプリへの取り組みが今までと変わらないものである限り、Apple TVアプリ用をさまざまな条件下でテストする事は、あまり実のあることではない。アップルは選んだパートナーと開発を行い、アップデートを通してそのソフトを配布する。

しかし今、アップルは サードパーティーに混じって多くの機能を提供しようとしている(おそらくはApp Storeかその仕組みの中で)。

Apple TVの生産はグーグルのAndroid TVよりも6年間の遅れがあるが、プラットフォームとしての急激な伸びはグーグルのそれを追い越している。

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ここ最近ではAndroidTV向けの対応アプリがPlayストアに600ほど加わえられようとしているところであり、顧客の家庭にいよいよ進出し始めることからこれは今後も増加する。しかし初のAndroidTV家電であるGoogle Nexus Playerは、売り上げにおいてApple TVに及びもしない。

アップルのCEO、ティム・クックは当面新しいアプローチを維持しようと考えている。Apple TVが同社の家電への進出に重要だと考えているのであればなおさらだ。

HomeKitを家庭に

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長らく放置されてきたApple TVだが、ストリーミング市場が熱くなりだしている事もあり、アプリのリリースが始まるにつれその存在感が増してきた。ユーザーはこのデバイスで動くソフトを長らく待ち望んでいたが、テスト用の規制が緩んだのはこれのみが理由ではない。

次世代のApple TVはおそらくSiriが統合され、HomeKitフレームワークによるスマートホームコントロールが提供されることだろう。Apple TVに紐付けられるHomeKitに対応した新しいデバイスに関しては、多くのテストが必要かもしれない。

最初のHomeKit対応製品であるLutron社のCestaワイヤレスライティングキットは既に販売されいる。今のところApple WatchおよびiPhoneと連動させることが出来るが、場合によってはより便利なこともあるだろうApple TVとはまだ連動させることが出来ない。

例えばApple Watchは基本的な音声操作を処理できるが、「ベッドルームの明かりを消す」などそれ以上の事となるとiPhoneに頼らざるを得ない。ベッドサイドでiPhoneを充電しながら自分はリビングルームにいる場合など、これはうっとおしい事かもしれない。どうせ立ち上がらなければならないのであれば、遠隔操作でなく直接スイッチを切りに行った方が早いだろう。SiriがサポートされたApple TVはスマートホームを操作する新たな中心になるかもしれない。

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アップルはHomeKitを去年発表したが、ホリデーショッピングの期間に間に合わなければその機会はますます喪失されることになる。アップルにとっていいことは、秋にいつも取材イベントを開催している点だ。新しいiPhoneは去年の9月に、iPadは10月に発表されている。

今年は大型携帯やタブレットの後継機に新たな仲間が加わる可能性がある。開発者達にとって、家でもっとも大きなスクリーンで動くアプリの事を考え始めるのにはいい時期なのかもしれない。

画像提供:
トップ画像:Adriana Lee for ReadWrite
Apple TV画像:Apple
Lutron Apple Watch画像:YouTube by Lutron Electronics
wall of apps画像:Cristiano Betta

Brian P. Rubin
[原文]

※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちらをご覧ください。

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