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第一線で活躍する女性リーダーシップに学ぶ、20~30代のキャリアとは―「ミレニアルズ・リーダーシップ入門」レポート

2018年11月13日(火)
新美 友那(にいみ・ともな)

10月10日(水)、東京・渋谷「新しい働き方LAB」にて、WITI(Women In Technology International)主催のイベント「ミレニアルズ・リーダーシップ入門~第一線で活躍している女性リーダーに聞く!20、30代のキャリア~」(会場協賛:ランサーズ株式会社)が開催されました。

20代後半から30代前半になってくると、役職がつくなど次のキャリアステップを意識することが増えますよね。特に女性にとっては、管理職を目指したくても身近にロールモデルがいない、リーダーシップを学ぶ機会が少ないということも多いのでは。

本イベントでは、今まさにマネジメント職として活躍中の女性ゲストと講師を招き、「マネジメントとは」「リーダーシップを高めるには」というテーマを学びました。その内容を、元公務員ライターの新美友那(@inaka_free213)がレポートします。

パネルディスカッション
~3名の女性リーダーの歴史~

まず、各分野の第一線で活躍する3名の女性ゲストを中心としたパネルディスカッションが行われました。

<ゲスト>

【宮沢 美絵 さん プロフィール】
ランサーズ株式会社 執行役員 ピープルリレーション室 室長

大学卒業後、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社・株式会社ミクシィ・株式会社アイスタイルを経て、2014年9月にランサーズ株式会社入社。事業企画・マーケティング・事業責任者を担当したのち現職に至る。

【田島 有希子 さん プロフィール】
株式会社アイスタイル BIDサービス本部 BIDサービス開発部

2007年に株式会社アイスタイル入社。その後配属していたEC事業部が子会社化し、株式会社コスメ・コムに。事業企画・組織構築を行う。2014年に株式会社アイスタイルトレーディングを立ち上げた後、2017年に株式会社アイメイカーズでマーケティング部の責任者に。2018年7月より現職。

【河合 典子 さん プロフィール】
株式会社サイバーエージェント 執行役員 インターネット広告事業本部 統括

2011年にサイバーエージェント入社。インターネット広告事業本部大阪支社にて、3年間通販会社クライアントを担当したのち、東京へ異動。新たな部署を立ち上げたのち、2015年よりダイレクトマーケティングソリューション局の局長を務め、2016年に代理店事業部の統括を担当。翌年10月に現職へ。

<モデレータ>

マリノ五木田 梨絵 さん】
WITI日本支部

Q:リーダーになりたかったですか?そして、どうやってリーダーになりましたか?

  • 宮沢:私の場合は、やりたいことをがむしゃらにやっていたらなっていた、という感じです。
  • 河合:私の勤めているサイバーエージェントには、若手のうちから積極的にチャレンジさせる環境が非常に多くあり、私もやりたいことを追い求めていたら、いつの間にかリーダーになっていました。
  • 田島:アイスタイルは「自分次第文化」で、自分次第で仕事をどんどん作っていける風土があります。そこで主体的に仕事をやり続けていたら、リーダーになっていました。

Q:主体的に仕事をしていくモチベーションや原動力は何ですか?

  • 田島:「自分で課題を設定して超える」ことを繰り返していたのですが、そうすると課題がどんどん生まれてくるのが楽しくて。あとは、「人を活かしたい」と思ったらリーダーにならないといけないので、人の強み弱みをよく見るようになりました。人が強みを活かして成果を出せる姿を見られることが楽しいです。
  • 河合:人生において、仕事もプライベートも120%で楽しみたい、というのが私のモットーなのですが、仕事もとにかく楽しんでやってます。代理店という仕事なので、お客様のビジネスに貢献できることやりがいですし、リーダーになってからは自分のチームのメンバーが成長し活躍していくことがなによりもモチベーションになっています。
  • 宮沢:マネージャーになるまでは、とにかく目の前の課題を解決していくのが楽しかったです。部長・執行役員になった頃から「仲間とチームを良くしていきたい」と思うようになりました。

Q:リーダーになって変わったことや、メリット・デメリットはありますか?

  • 宮沢:執行役員になったばかりの頃に妊娠したのですが、そのことを社長に報告した時は「お父さんか」と思うくらい泣いてくれて(笑)、すごくウェルカムな反応でした。むしろ役職がある分、時間の融通が効くので、それがメリットですね。
  • 河合:私も2~3年目の頃は女性のライフスタイルを漠然と悩んでいたこともありました。でも実際は自分に合った環境を作れるので、抜擢は逆にメリットでした。「産休に入った時に、どういう環境を作っておけば良いか?」と考えが変わるんです。あと、役職が上がるとプレッシャーも大きくなるので、ストレスの発散方法は工夫すべきだと思います。
  • 田島:「必要なストレスは受けるべきだけど、無駄なストレスは排除する」ことに気を付けています。あとは「なるようになる」と無駄な不安は持たないことです。リーダーになることでルールを作る側になれるのはメリットですね。自分の経験の幅が広がる方が周りのメンバーにとっても良いので、早くにした結婚や、今も不妊治療をしていますが、そういったプライベートも何でも経験だと思っています(笑)。

Q:リーダーになる前、キャリアアップのためにどんなことを意識していましたか?

  • 宮沢:部長になった時の社内研修で、「自分のやっていたことは中間管理職の仕事で、リーダーの仕事ではなかった」と気付きました。そこで「今後組織をどうしていきたいのか」「どういうビジョンを掲げるべきか」を考えるようになったことが後に活きました。自分がどんな目線でどんな理想を持ち、それは合っているかと自問自答するのが大事だと思います。
  • 河合:現場にいた頃に意識していたのは、「一つ上の視点を意識する」ことです。「上司が何を考えどう行動するのか」を考え、意識的にシンクロするようにしていました。

Q:リーダーになる前の20~30代が持っておくべき思考やスキル、視座感は何だと思いますか?

  • 河合:一段上の視点を持つ以外だと、「モチベーションが上がるポイントは何か」を把握することです。どういう働き方だったら良いのかなど、頑張れるモチベーションを理解しておくのが大事だと思います。
  • 田島:打席に立ちまくって失敗しまくることを、早めにやっておくことだと思います。自分の強みと弱みを知るためにも、できるだけ若いうちに何でもやっておくほうが良いですね。
  • 宮沢:自分のリミッターがどこにあるかを把握しておくと良いですね。上へ行くことに恥ずかしさや自信のなさなど、自分を留めている部分があると思いますが、「それはなぜか?」と常に自問自答する癖をつけると、臆することがなくなってきます。

Q(会場から河合さんへ):ストレスにはどう対処していますか?

  • 河合:1~2年目の頃、先輩に「どうしたらストレスを発散できるか、早い段階で理解するのが大事」と言われ、特に意識しています。私の場合はアクティブレストが効果的で、常に休日は体を動かしていることが多いです。3連休となれば海外旅行に行くなどしています。早い段階で自分に合った休み方を見つけるのが重要だと思います。

Q(会場から3名へ):女性としての自分のビジョンは何ですか?

  • 田島:変化が激しい社会で人生を楽しみ抜くことです。そして公私ともに個人の力を引き出すことをしていきたいと思っています。自分の成長が人の成長に繋がると思っていて、まずは自分が一番楽しみ抜きます。
  • 河合:田島さんと一緒すぎて驚いています(笑)。人生のビジョンは120%で楽しむこと。今一番やりがいを感じるのは、誰も成し遂げなかったような仕事をすること。そしてリーダーとしては、人の可能性を諦めずに引き出すこと。メンバーが活躍することがなによりもモチベーションになってます。
  • 宮沢:変化し続けることです。色々な物事がある中で、自分と周りの変化に対応できる人でありたいです。ベンチャーはすごく変化があるし、変化を楽しめるようにパワーアップできるのでおすすめです。

Q(会場から3名へ):仕事の中で意識して仕組み化していることはありますか?

  • 宮沢:仕事量が多い際は、とりあえず手を動かすことです。優先順位をつけず一気にやると早く片付きます。とりあえずチャットの部屋を作るとか、Evernoteのタイトルを書くとか、そんなことでも良いと思います。
  • 河合:チームで仕事をしていることが多いので、役割分担を明確にし、任せていくことです。チームを成功に導くために、自分がやらなければいけない仕事がなになのかをしっかり考え抜くことは意識しています。
  • 田島:ふわっとしていたミッションをクリアにするなど、メンバーと相談しながら一緒に先を描くことで、メンバーが動きやすくなるようにしています。チームが動き出すように、相談しながら仕事をチームメンバーの「自分ごと」にしていきます。

Q(オンライン参加者から3名へ):モチベーションを持つようになった原体験はありますか?

  • 田島:学生時代に経営者と出会い、一緒に行動する機会が多かったことです。そこで「人生を自分でドライブしていくことの楽しさ」を知りました。また、会社のビジョンに深く共感しているし、化粧品や美容との出会いのおかげで人生を楽しめたことも原体験のひとつです。
  • 河合:プロモーションが成功した時、お客さんに「ありがとう、河合さんだからできたんだよ」と言われて、「仕事ってこんなに楽しいんだ」と思ったことです。そこで仕事をもっと頑張ろうと思えました。
  • 宮沢:できることが増えると視界も広がるので、それが楽しくて仕事をしています。別にリーダーやマネジメントでなくても、チャレンジしていけば見えてくることは変わるので、色々と体験してみるのが良いと思います。

リーダシップスキル講座
~インポスター症候群の克服~

パネルディスカッションに続いて、キャリアコンサルタントの森 ゆきさんによる、リーダーシップ講座が行われました。

【森 ゆき さん プロフィール】
講師・キャリアコンサルタント

大学院卒業後、エンジニアとして外資系メーカーで10年、インターネット業界のベンチャー企業に転職して12年勤務。その後はキャリアコンサルタントの国家資格を取り、コンサルタントとして独立。プライベートでは2男1女の母。

まず、森さんはリーダーシップとは1つのスキルであり、持って生まれた能力ではなく、学んで経験を積み、レベルアップしていくものと解説。「自分らしいリーダー像を一緒に考えていきましょう」と呼びかけました。

自信がなくなる「インポスター症候群」と自分に合ったリーダー像

「インポスター症候群」とは、褒められても自信が持てず、自分を過小評価してしまうこと。女性に多く見られ、例えば、男性は50%くらいできそうであれば「やります」と言うのに対し、女性、特にインポスター症候群の人は120%自信がないと「やります」と言いません。自信がなく「やります」と言えないため、新しいことに挑戦しにくくなってしまうのです。そこで、自分にインボスター症候群の兆候がないか、10の質問に答えて判断する「インポスター症候群チェック」が行われました。

森ゆき著『「女性のキャリアの」の作り方』第2章 自分を過小評価していませんか より抜粋

各自が自分の傾向を把握したところで、次に「リーダーに必要な5つの力」チェックを行いました。知恵・信頼感・優しさ・勇気・厳格さの5つについて、それぞれ〇△×をつけます。客観的に自分の傾向を把握することで、どんなリーダーシップが適しているかが判断しやすくなります。

続いては、「リーダーシップの4つのスタイル」について。

  • 牽引型リーダー:伝統的なカリスマリーダー。高い目標を掲げ、メンバーを鼓舞し続け、先頭を走り抜く、結城や情熱にあふれたリーダー。
  • 人格(理念)型リーダー:共に戦うというよりは、一段上から見守るリーダー。理想や価値観に基づいた信念があり、その信念に共感したメンバーが従う。
  • ファシリテーター型リーダー:多様な人材を束ね、納得させ、協働を促し、相乗効果の高い成果を生み出すリーダー。プロデュース型、ネットワーク型とも呼ばれる。
  • 奉仕(サーバント)型リーダー:組織を背後から支え、ひとりひとりに奉仕することでメンバーを主役とし、信頼関係の下、成果の最大化を実現するリーダー。

森さん曰く、「女性はサーバント型の方が多い」とのこと。これらのことを踏まえつつ、自分のリーダー像にキャッチコピーを付けてみることになりました。

それぞれ「○○な○○型リーダー」といった形で自分のキャッチコピーを作成し、「こんな場面で頼りになる」という強みも書き出してグループ内で発表します。ちなみに、私はこんなキャッチコピーを付けてみました!

各グループでは、「お話大好きおしゃべりリーダー」(率先して意見を出すことで、場の雰囲気をほぐしたりメンバーを誘導したりできる)、「グループアイドルの敏腕マネージャー型リーダー」(メンバーのモチベーションを上げるため、社外の人に良さをアピールするのが得意)など、個性豊かなキャッチコピーが多数発表されていました。

森さんは、「最終目標は場面によってリーダーシップを使い分けられるようになること。まずは、自分が一番得意な形から入るのが良いでしょう。そのためにも、自分をよく理解してみてください。その際、インポスター症候群にならず、正当に評価して理解することがとても大事」とまとめ、リーダーシップ講座を締めくくりました。

* * *

リーダーシップを学ぶイベントらしく、参加者も積極的に名刺交換やグループ内での情報共有を行っていました。こういった積み重ねも、リーダーシップを育てる一歩になるのかもしれませんね。管理職を目指す方は、「自分に合ったリーダーシップとは何か」を深く探ってみると、今後に役立つのではないでしょうか。

著者
新美 友那(にいみ・ともな)
元公務員ライター・編集者
法政大学卒業後、5年間の都内市役所勤務を経てライターへ。 取材を中心に活動。 主な執筆分野は転職・アラサー女子・アニメ・料理。FMラジオ出演・ライティング講師の経験あり。イベント登壇やオンラインでの転職相談も行っている。ブログ:元公務員ライター 新美友那のブログ Twitter:@inaka_free213

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