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| 見積手法の種類(1) | |||||||||||||||||||||
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なんとか青い鳥を手に入れようと、世の中にはさまざまな見積手法が登場しています。しかし、その多くは現場で使われていません。それは"少ない情報で簡便に"という見積手法が現場のニーズなのに、"いかに精度を上げるか"ということばかりに目が向いているからだと思います。見積精度の正確性を訴求するあまり、見積作業に必要な情報や手間が大きくなり、現場からそっぽを向かれているのです。 見積手法は非常にたくさんありますが、その中で代表的なものを表1に示します。 |
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表1:主な見積手法 |
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| LOC(Line of Code) | |||||||||||||||||||||
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「LOC」とは、開発規模をプログラムのステップ数で表す方法で、主にCOBOLやPL/1、FORTRUNなどの手続き型言語を使ったプログラムでよく使われる手法です。現在主流となっているC/S系やWeb系の開発では、開発ツールを使ってプログラミングするのでステップ数と言われてもピンと来ません。 こちらは、むしろ「機能数」という指標でボリュームを表すことの方が多いでしょう。LOCは、出来上がったプログラムのボリュームを定量化するのには有効ですが、これから開発する規模を見積る場合は「KKD法」(勘と経験と度胸で見積る方法)と同じようなもので、工数で表す前にステップ数という指標に置き換えただけになります。 |
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| 「標準値法」と「積上げ積算法」を「PYRAMID」は採用 | |||||||||||||||||||||
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弊社のプロジェクト管理手法「PYRAMID」では、表1のような見積手法の中から「標準値法」と「積上げ積算法」を採用し、そのテンプレートを用意しています。標準値法の代わりとして、一般に知られている「ファンクションポイント法」のテンプレートも用意したのですが、こちらはほとんど使われていない状況です。標準値法と比べて、手続きが面倒なだけで精度が上がるわけではないというのがその理由のようです。 規模の大きなシステム開発には、「標準値法」や「ファンクションポイント法」を使い、比較的小さな場合は「積上げ積算法」を使います。またパッケージソフトのカスタマイズなど、新規に一から開発するのでない場合も「積上げ積算法」の方が適しています。以下、これらの見積手法とテンプレートを紹介します。 |
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| 標準値法 | |||||||||||||||||||||
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図1はPYRAMIDで用意している「標準値法」の見積テンプレートの記入例です。アプリケーションの機能を「画面入力」「画面照会」「帳票出力」「バッチ処理」という4種類に分け、さらに難易度を「高」「中」「低」に分類して、サブシステム単位に機能数をカウントします。合計機能数(A)に対し、係数をかけて各工程の工数を求めます。 |
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![]() 図1:「標準値法」の見積テンプレート(Excelシート参照) (画像をクリックするとEXCELファイルをダウンロードできます。/33KB) |
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このテンプレートでは、合計機能数(A)に対して詳細設計係数(D)と、PG&単体テスト係数(F)で詳細設計工数(E)と、PG&単体テスト工数(G)を求めます。その他の工程は、直接合計機能数(A)ではなく、この2工程の工数から算出するようにしています。基本設計工数は詳細設計工数をベースに一定比率(B)をかけて求め、結合テスト工数はPG&単体テスト工数をベースに一定比率(H)をかけて求めています。 総合テスト工数は結合テスト工数をベースに、操作マニュアル作成工数はPG&単体テスト工数をベースにしていますが、こちらの方は投入する人数と期間から直接工数を設定することも多いです。その他、環境構築やデータ移行作業など、必要なプロジェクトスコープの作業見積も入れて、漏れがないように気をつけます。また見積の前提条件を見積条件欄に記載しておくことも大切です。 上部にあるシステム基盤や開発ツール&DBは、工数算出のための係数を見直すために記しておきます。係数は開発ツールにより異なりますので、そのための基礎情報となります。また、見積レベルとして「通常」「概算」「参考」という3つのレベルを用意しています。営業が「見積書」として提出する場合は「通常」、そこに"概算"という文字を入れられる場合は「概算」、お付き合い程度のものであれば「参考」ということになります。 |
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