Kinect v2の深度センサーから取り込んだ画像を表示する
2014年9月18日(木)

ウインドウが読み込まれた時の処理
次に、ウインドウが読み込まれた際の処理を記述します。
リスト3 ウインドウが読み込まれた際の処理(MainWindow.xaml.vbの一部、リスト2の続き)
01 | Private Sub MainWindow_Loaded(sender As Object, e As RoutedEventArgs) Handles Me.Loaded |
02 | myKinectSensor = KinectSensor.GetDefault (1) |
03 |
04 | If myKinectSensor Is Nothing = False Then |
05 | myDepthFrameReader = myKinectSensor.DepthFrameSource.OpenReader (2) |
06 | Dim myDepthFrameDescripton As FrameDescription = myKinectSensor.DepthFrameSource.FrameDescription (3) |
07 |
08 | DepthImageBitmap = New WriteableBitmap(myDepthFrameDescripton.Width, myDepthFrameDescripton.Height, 96.0, 96.0, PixelFormats.Gray8, Nothing) (4) |
09 | myBytesPerPixel = myDepthFrameDescripton.BytesPerPixel (5) |
10 | DepthImageFrameData = New UShort(myDepthFrameDescripton.Width * myDepthFrameDescripton.Height - 1) {} (6) |
11 | DepthImageBitmapRect = New Int32Rect(0, 0, myDepthFrameDescripton.Width, myDepthFrameDescripton.Height) (7) |
12 | DepthImageStride = myDepthFrameDescripton.Width * myBytesPerPixel (8) |
13 | AddHandler myDepthFrameReader.FrameArrived, AddressOf myDepthFrameReader_FrameArrived (9) |
14 | myKinectSensor.Open() (10) |
15 | End If |
16 | End Sub |
- まずKinectセンサーを使用可能にします。Kinectセンサーが使用可能な状態にある場合は、以下の処理を行います。
- 深度(距離)フレームのソースを取得する、DepthFrameSourceのOpenReaderメソッドで、深度(距離)フレームのソースフレームのリーダーを開きます。
- KinectSensorからのフレームのプロパティを表わすクラスである、FrameDescriptionクラス型の変数myDepthFrameDescriptonを宣言し、myKinectSensor.DepthFrameSource.FrameDescriptionで、深度(距離)フレームソースの深度(距離)フレームのプロパティを取得します。
- 次に、WriteableBitmapのパラメータで初期化された、新しいインスタンス、DepthImageBitmapオブジェクトを作成します。WriteableBitmapの書式については、連載の第2回目を参照してください。今回はPixelFormatsに「Gray8」を指定しています。「PixelFormats.Gray8」は、ピクセルあたりのビット数が8で256段階のグレイスケール チャネルを表示する「Gray8」ピクセル形式を表します。
- メンバー変数myBytesPerPixelに、深度(距離)データからのピクセル データのサイズ(ピクセルあたりのバイト)を格納します。「2」という値が格納されます。グレイスケールは16ビットで、BytesPerPixelプロパティで、ピクセルあたりのバイト数を取得すると、16÷8の「2」が取得できます。
- 要素の個数が、深度(距離)フレームのWidthとHeightの積であるUShort型の配列を確保し、メンバー変数DepthImageFrameDataに格納します。
- Int32Rectのパラメータで初期化された、新しいインスタンスDepthImageBitmapRectオブジェクトを作成します。Int32Rectの書式については、第2回目を参照してください。
- メンバー変数myBytesPerPixelが格納している値「2」と、深度(距離)フレームのWidthである「512」を乗算した値(1024)を、メンバー変数DepthImageStrideに格納します。
- AddHandlerステートメントで、DepthFrameReaderのFrameArrivedイベントにイベントハンドラを指定します。FrameArrivedイベントは、深度(距離)フレームが到着した時に発生するイベントです。
- OpenメソッドでKinectセンサーを開きます。
深度(距離)フレームが到着した時に発生するイベント
リスト3の最後で指定したイベントハンドラの内容です。
リスト4 深度(距離)フレーム到着時の処理(MainWindow.xaml.vbの一部、リスト3の続き)
1 | Private Sub myDepthFrameReader_FrameArrived(sender As Object, e As DepthFrameArrivedEventArgs) |
2 | Using myDepthFrame As DepthFrame = e.FrameReference.AcquireFrame (1) |
3 | If myDepthFrame Is Nothing = False Then |
4 | myDepthFrame.CopyFrameDataToArray(DepthImageFrameData) (2) |
5 | DepthImageBitmap.WritePixels(DepthImageBitmapRect, DepthImageFrameData, DepthImageStride, 0) (3) |
6 | Image1.Source = DepthImageBitmap (4) |
7 | End If |
8 | End Using |
9 | End Sub |
- e.FrameReference.AcquireFrameメソッドで深度(距離)フレームを取得し、myDepthFrameで参照します。
- CopyFrameDataToArrayメソッドで、深度(距離)フレームデータをUShort型配列にコピーします。書式は下記の通りです。
CopyFrameDataToArray(frameData)
frameDataには深度(距離)フレームデータをコピーする先の配列を指定します。この場合はUShort型の配列変数DepthImageFrameDataを指定しています。 - DepthImageBitmap(WriteableBitmapクラス)のWritePixelsメソッドで、ビットマップの指定した領域内のピクセルを更新します。WritePixelsの書式については、第2回目を参照してください。
- Image1のSourceプロパティにDepthImageBitmapオブジェクトを指定します。これで深度(距離)センサーからの画像が表示されます。
ウインドウが閉じられる時の処理
最後に、ウインドウが閉じられる際の処理を記述します。
リスト5 ウインドウを閉じる際の処理(MainWindow.xaml.vbの一部、リスト4の続き)
01 | Private Sub MainWindow_Closing(sender As Object, e As ComponentModel.CancelEventArgs) Handles Me.Closing |
02 | If myDepthFrameReader Is Nothing = False Then |
03 | myDepthFrameReader.Dispose() (1) |
04 | myDepthFrameReader = Nothing |
05 | End If |
06 |
07 | If myKinectSensor Is Nothing = False Then |
08 | myKinectSensor.Close() (2) |
09 | myKinectSensor = Nothing |
10 | End If |
11 | End Sub |
12 | End Class |
- myDepthFrameReaderをDisposeし、全ての関連付けから解放します。
- Kinectセンサーも閉じ、全ての関連付けから解放します。
上記のプログラムを実行すると、図2のように表示されます。
次回は、赤外線画像の取り込みにチャレンジします。
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