第6回:Webアプリケーションの開発(2)〜サーブレットの作成〜 (3/4)

How to Eclipse!
Eclipse3ではじめるJava Webアプリケーション開発

第6回:Webアプリケーションの開発(2)
〜サーブレットの作成〜
著者:宮本 信二   2005/2/23
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Tomcatプラグインのその他の話題

   Tomcatプラグインでは他にもいくつかの機能を提供しています。比較的利用する可能性が高い機能について説明します。
コンテキストの追加、削除

   多数のTomcatプロジェクトを作成していくと、次第にTomcatの起動速度が遅くなってしまいます。利用しないコンテキストは削除しておいた方がよいでしょう。コンテキストの削除は、Tomcatプロジェクトを右クリックし、Tomcatプロジェクト→「Tomcatからコンテキストを削除する」を選択します。また、一度削除したコンテキストを追加するには、同じメニューの「Tomcatのコンテキストを更新する」を選択します。

図8:コンテキストの追加、削除
図8:コンテキストの追加、削除


   なお、コンテキストの追加、削除は、裏側では、前回Tomcatプラグインの設定で説明したコンテキストファイルを変更しているだけです。そのため、例えば多数のコンテキストファイルを一度に削除したい場合などは、localhost以下のファイルを直接消してもよいでしょう。ただし、manager.xmlはTomcatのManagerアプリケーションですので、消さないよう注意してください。


WARファイルの作成

   Tomcatプラグインの機能を使って、WARファイルを作成することもできます。WARファイルを作成するには、まず、プロジェクトのプロパティー画面を開き、Tomcat→「Export to WAR settings」タブの「コピーするWARファイル」に、WARファイルを出力するパスを指定します。

WARファイルの出力先の設定
図9:WARファイルの出力先の設定
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)


   出力先を指定したら、Tomcatプロジェクトを右クリックし、Tomcatプロジェクト→「プロジェクト設定に従いWARファイルを作成する」を選択します。これで、先ほど指定したパスにWARファイルが出力されます。


EclipseでコンパイルしたJSPの文字化け

   プロジェクトを最新表示したときに、JSPファイルが文字化けすることがあります。これは、work以下に出力されたJSPソースの文字コードと、Eclipse上の文字コードが、デフォルトで異なっているために起こります。TomcatのJSPコンパイル設定は、デフォルトではUTF-8でソースを出力しますが、Eclipse上のファイルエンコーディングはMS932となっています(Windowsの場合。Windows-31Jと同等)。

   これに対処するには、「TomcatのJSPコンパイラの文字コード設定を変える」か「デフォルトの文字コードをUTF-8にあわせる」という2つの方法があります。JSPコンパイラの文字コードを変更するには、Tomcatのconf/web.xmlファイルを以下の太字部分のように編集します。

リスト:JSPコンパイルの設定
<servlet>
<servlet-name>jsp</servlet-name>
<servlet-class>org.apache.jasper.servlet.JspServlet</servlet-class>
<init-param>
<param-name>fork</param-name>
<param-value>false</param-value>
</init-param>
<init-param>
<param-name>javaEncoding</param-name>
<param-value>Windows-31J</param-value>
</init-param>

<init-param>
<param-name>xpoweredBy</param-name>
<param-value>false</param-value>
</init-param>
<load-on-startup>3</load-on-startup>
</servlet>

   もう1つの対処法である、デフォルトの文字コードをUTF-8にあわせる方法は、Eclipse上でプロジェクトのプロパティー画面を開き、文字コードをUTF-8に変更します。プロジェクト単位ではなく、workフォルダだけ、ワークベンチ全体に対して設定するということも可能です。この対処法を使う場合、JSPファイル自体の文字コードもUTF-8で作成します。

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著者プロフィール
宮本 信二  http://muimi.com/
テクニカルライター。Ja-Jakartaコミッタ。Java Webアプリケーション開発業務を経て、現在、主にJavaやOSS関連の調査、執筆を行っている。著書に「Eclipse 3 完全攻略」、「JavaデベロッパーのためのApacheAnt入門」(ソフトバンクパブリッシング)、「徹底解説!JSFのすべて」(秀和システム)などがある。


INDEX
第6回:Webアプリケーションの開発(2)〜サーブレットの作成〜
  サーブレットの作成
  サーブレットのデバッグ
Tomcatプラグインのその他の話題
  Tomcatプラグインを利用しない方法
Eclipse3ではじめるJava Webアプリケーション開発
第1回 Eclipse3の概要とインストール
第2回 Eclipse3の基本機能
第3回 Eclipse3の基本操作を憶えよう
第4回 Eclipseの便利な機能
第5回 Webアプリケーションの開発(1)〜JSP作成〜
第6回 Webアプリケーションの開発(2)〜サーブレットの作成〜
第7回 データベースの利用
第8回 フレームワークの利用
第9回 O/Rマッパーの利用
第10回 JUnitの利用
第11回 Antの利用
第12回 CVSの利用(1)
第13回 CVSの利用(2)
Eclipseが提供するBIとレポーティングツール
第1回 インストールからはじめるEclipse BIRT
第2回 データベースのデータをレポートに出力しよう
第3回 レポートを作成しよう
第4回 スクリプティング機能・Tomcatでのプレビュー・レポートエンジンを使用したレポート出力
Eclipse実践プラグイン開発
第1回 Eclipseとプラグイン
第2回 プラグインの配布とインストール
第3回 基本的なGUIコンポーネントの利用
第4回 JFaceのGUIコンポーネント
第5回 メニューとポップアップ・メニューの拡張
第6回 ビューの拡張
第7回 エディタの拡張
第8回 パースペクティブの拡張
第9回 プロパティと設定の拡張
Eclipse WTPによる標準開発ツールの提供
第1回 Eclipse WTPの概要とインストール
第2回 Eclipse WTPでHello World
第3回 Eclipse WTPのDB系ツールを使う
第4回 Eclipse WTPのエディタとその他のツール

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