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LifeKeeperのすべて
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第3回:LifeKeeper for Linuxの操作
著者:サイオステクノロジー クラスタソリューショングループ
監修者:サイオステクノロジー  小野寺 章   2005/12/8
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LifeKeeper GUIクライアントの起動

   前回では、LifeKeeperのインストールとライセンスの認証を実施し、LifeKeeper自体の起動までの手順を紹介した。今回は実際にクラスタを構築する手順について解説する。

   LifeKeeperではクラスタの構築および設定をGUIクライアント上で行う。GUIクライアントの起動はLifeKeeperをインストールしたサーバ上で以下のコマンドを実行する。
# /opt/LifeKeeper/bin/lkGUIapp

   実行後は図1のようなログインウインドウが出現する。

ログインウインドウ
図1:ログインウインドウ

   「Server Name」にはGUIクライアントを起動したサーバ名がすでに入っており、ここでは「lk1」となっている。その下にあるログインユーザとパスワードは通常のLinuxアカウントとは異なり、LifeKeeperの管理ユーザを入力する。デフォルトではスーパーユーザのユーザ名とパスワードが管理ユーザに割り当てられている。

   ユーザ名を「root」としパスワードを入力後、「OK」を押しログインする。この管理ユーザは他にも増やすことが可能であるが、その具体的な手順についてここでは割愛する。

   ログイン後は図2のようにGUIクライアントが起動する。

GUIクライアント画面
図2:GUIクライアント画面

   今後のクラスタの構築はすべてこのGUIクライアント画面上で操作するため、上記の起動手順は省略して構築していく。またクラスタ構成としては前回掲載した以下の構成を使用する。

クラスタ構成図
図3:クラスタ構成図


クラスタノードの登録

   クラスタとして動作するサーバは、サーバ間でお互いが生死を認識しあっている状態でなければならいない。一般的にハートビートラインと呼ばれる系間監視用の通信経路をLifeKeeperでは「コミュニケーションパス」と呼ぶ。これを設定することでクラスタメンバーとしてノードが登録され、サーバ間の監視が開始される。

   以下に、通信経路にTCPを使用したコミュニケーションパスの設定方法を示す。

   lk1上でGUIクライアントを起動する。GUIクライアントの上段のメニューバーの「Edit」から「Server → Create Comm Path…」を選択する。

   ウィザードウィンドウが起動したら、以下の項目について順に設定する。

local Server
GUIクライアントを起動しているサーバ名が表示されるので、そのまま「Next」を押す。
Remote Server
クラスタを構成するサーバ名(ここではlk2)を入力し「Add」を押す。サーバ名が表示されたら選択して「Next」を押す。
Device Type
TCPを選択する。
Local IP Address
起動しているネットワークインターフェースのIPアドレスが一覧表示される。ここでは「172.16.1.1」を選択し「Next」を押す。
Remote IP Address
lk2上で「172.16.1.1」と通信ができるインターフェースが選択される。ここでは「172.16.1.2」を選択し「Next」を押す。
Priority
コミュニケーションパスは複数設定できるため、その中での優先度を設定する。値が小さいほど優先度が高い。

表1:コミュニケーションパスの設定

   値はデフォルトで自動的に割り振られるため、そのまま「Create」を押す。するとウィザードウィンドウ内で作成されるログが出力され、終了すると以下のような画面が表示される。

Creating Communication Paths
図4:Creating Communication Paths

   「Next」を押し、次の画面で「Done」を押して終了する。しばらくするとGUIクライアントの画面が以下のように表示されるようになる。

サーバステータス(黄色)
図5:サーバステータス(黄色)

   GUIクライアントの右側のサーバステータスをあらわすアイコンの両方のサーバに「黄色」の線が入っている。このアイコンはコミュニケーションパスの状態をあらわしており、現在はTCPのコミュニケーションパスが1つしか設定されていないため、「黄色」の状態になっている。

   LifeKeeperのコミュニケーションパスとしては2つ以上が推奨されているため、今回は図3にもあるように、TTYのコミュニケーションパスを作成する。

   作成方法はTCPの時とほぼ同じ手順で作成できる。違いとしては、Device Typeに「TTY」を選択し、リモート・ローカル共にIPアドレスのかわりにシリアルポートのデバイスファイルを指定する。通常Linuxでは1番目のシリアルポートは「/dev/ttyS0」として指定される。

   2つのコミュニケーションパスが作成され、通信が確立されるとサーバステータスをあらわすアイコンは、両方のサーバに「緑色」の線が入るようになる(図6)。

サーバステータス(緑色)
図6:サーバステータス(緑色)

   これで、サーバ間はクラスタノードとしてお互いを監視し、なおかつコミュニケーションパスが冗長化されている状態になる。

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■LifeKeeper製品詳細情報
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■SteelEye Technology Inc.(開発元)
http://www.steeleye.com

■LifeKeeperに関するお問合せ
https://www.10art-ni.co.jp/contact/form-lifekeeper_ssl.html
サイオステクノロジー株式会社 クラスタソリューショングループ
著者プロフィール
サイオステクノロジー株式会社 クラスタソリューショングループ
サイオステクノロジーにおいて、SteelEye LifeKeeperの技術サポートや構築支援を行うエンジニア集団。日本国内で、彼ら以上にLifeKeeperを知る者たちはいないと自負している。世の中のすべてのHAクラスタがLifeKeeperになることを夢見て日々奮闘を続けている。


サイオステクノロジー株式会社 小野寺 章
監修者プロフィール
サイオステクノロジー株式会社  小野寺 章
インフラストラクチャービジネスユニット
エンタープライズソリューション部 部長
国産汎用機メーカに入社し、汎用機のSEを10数年担当、1994年頃からオープン・ダウンサイジングブームの到来とともにUNIX系OSを担当し、Solaris、HP/UXでSun Cluster、Veritas Cluster、MC/ServiceGuardなどを使用した、多数のミッションクリティカルシステムのHAシステム構築に従事。2001年ノーザンライツコンピュータ(現サイオステクノロジー)へ入社後、SteelEye LifeKeeperの総責任者としての国内での販売・サポート業務に従事。


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INDEX
第3回:LifeKeeper for Linuxの操作
LifeKeeper GUIクライアントの起動
  IPリソースの作成
  ファイルシステムリソースの作成
  依存関係の作成
LifeKeeperのすべて
第1回 HAクラスタの基本とLifeKeeper
第2回 LifeKeeper for Linuxのインストール
第3回 LifeKeeper for Linuxの操作
第4回 LifeKeeper for Windowsのインストール
第5回 LifeKeeper for Windowsの操作(前編)
第6回 LifeKeeper for Windowsの操作(後編)
第7回 共有ファイルシステム「LKDR」と「DRBD ARK」
第8回 MySQL/OracleとLifeKeeperによるHAクラスタ化
第9回 LifeKeeperのコマンドライン操作
第10回 Microsoft SQL ServerとLifeKeeperによるHAクラスタ化
第11回 LifeKeeper Data Replication For WindowsとDisk-to-Disk Backup
第12回 様々なアプリケーションのHAクラスタ化を実現するGeneric ARK
第13回 ハードウェア冗長化
第14回 LifeKeeperの管理 - ログの確認方法とSNMPの設定
第15回 LifeKeeperの今後のロードマップと展望
徹底比較!!クラスタソフトウェア
第1回 クラスタソフトウェアの導入にあたって
第2回 日本が生んだ、ビジネスを守る信頼のブランド「CLUSTERPRO」
第3回 GUI操作だけでHAクラスタが構成できる「LifeKeeper」
第4回 企業情報システムとともに進化するClusterPerfectシリーズ
第5回 富士通の高信頼基盤ソフトウェア「PRIMECLUSTER」
第6回 Serviceguard for Linuxで実現するHAクラスタ
第7回 Red Hat Cluster Suiteの紹介
第8回 Windows Serverにおけるクラスタソフトウェアの進化
第9回 オープンソースソフトウェアの「Heartbeat」によるHAクラスタ
第10回 クラスタソフトウェア導入に際しての注意点
HAクラスタソフトウェアの市場動向
市場からみるHAクラスタソフトウェアの採用動向