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| Linuxが数量ベースでWindowsやSolarisを上回る | ||||||||||
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次に、主要プラットフォームごとに「クラスタ接続されるノード数」をみていくと興味深い結果が得られたので、ここで紹介したい(図3)。クラスタ接続されるノード数とは、例えば標準的な2台の物理サーバによるフェイルオーバーシステムの場合、2ノードと数えている。 ここではSolaris/Windows/Linuxの3種のOSで比較した。SolarisとWindowsが接続ノード数において前年割れとなっているにもかかわらず、Linuxは2002年からリニアに接続ノード数を伸ばし、2004年はWindowsやSolarisを数量ベースで上回ったとIDCではみている。 ![]() 図3:HAクラスタリングソフトウェアの接続ノード数 出典:IDC Japan(2005年) これはLinuxによる高可用システムが、他のどのプラットフォームよりも急速にユーザに受け入れられていることをあらわしている。 Solarisは数量ベースでは苦戦しているが、金額ベースではマシンクラスのハイエンド化によってプラス成長が続いている。ローエンドシステムの分野において、SolarisがLinuxに置き換えられても、依然としてハイエンドシステムでは顧客の支持を保ちつづけている。 WindowsについてはOSのリリーススケジュールに左右される面が強いので、2004年には大きな動きはみられなかった。なお、2002年は約15,000ノードにもおよぶ大手コンビニエンスストア向けシステムの大口案件があったため、ノード数が突出している。 |
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| 高可用ニーズが高まっているLinux | ||||||||||
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次にプラットフォーム別のHAシステム化率について議論する。HAシステム化率とは、サーバ新規出荷台数と新規クラスタソフトウェア出荷におけるクラスタ接続ノード数を比較して算出したものである。HAシステム化率は、どれだけミッションクリティカルなシステムに適用されているかの1つの大きな判断基準となるものである。 ![]() 図4:HAシステム化率 最もHAシステム化率が高いのはSolarisであり、2004年は14.2%であった。SolarisのHAシステム化率の高いということは、WindowsやLinuxと比較してSolarisではよりシステムダウンが許されないアプリケーションでの利用率が高いことを意味している。Solaris版の多くは、Oracleの大規模データベースシステムの高可用性を支えるコンポーネントとして稼働しているケースが多い。 LinuxのHAシステム化率は8.0%であり、UNIXやWindowsのHAシステム化率が横ばい傾向のなかでLinuxだけが着実に高可用システムとしてのニーズが高まっていることが証明された。なおWindowsのHAシステム化率は、Windowsサーバの出荷量自体が多いので、低い結果となっている。 これらのいくつか得られたデータから、Solarisはシステムダウンの許されないミッションクリティカルシステムで依然として顧客の支持を保ちつづけているが、しかしその中でもHAシステム構成によって置き換えられる部分は、Linuxにシフトしているという事実を読み取ることができる。 LinuxはUNIXから派生した経緯から信頼性や安定性、セキュリティの面でUNIXに遜色ないといえよう。またさらにソフトウェア費用が安価に済むというアドバンテージから、LinuxがUNIXとWindowsの溝を埋めるミッドレンジOSとして、広く定着しはじめているのである。 一方、WindowsのHAシステム化率は2004年で1.1%と低い水準にある。2002年は6.2%と急激に高まっているようにみえるが、これは先ほど述べたように、マイクロソフトのMSCSを使った約15,000ノードの2ノードHAシステムが特定の会社に販売されたという一時的な現象によるものである。この大口案件を除けば、2002年のWindowsのHAシステム化率は1.3%であったとIDCではみている。 |
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