第2回:プラグインの配布とインストール (3/4)

Eclipse実践プラグイン開発
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第2回:プラグインの配布とインストール
著者:ビーブレイクシステムズ  大森 洋行   2005/7/11
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フィーチャーのマニフェスト・エディターで編集する

   それではフィーチャーのマニフェスト・エディターを使用して、feature.xmlを編集します。

   はじめに、フィーチャーのマニフェスト・エディターの「情報」ページにおいて、今回必要ない「フィーチャーの記述」と「著作権表示」、「ご使用条件」のそれぞれの「オプションのURL」と「テキスト」の記述を削除します。そして「ご使用条件」の「テキスト」に、「Hello プラグイン ライセンス」と入力します。
※注1: ウィザードによって作成されたままでは、インストールすることができません。またご使用条件のテキストに記述がない場合は、インストールすることができません。

   以上でフィーチャーを作成することができました。

※注2: フィーチャーはフィーチャー・プロジェクトをエクスポートすることで、デプロイ可能なフィーチャーにすることができますが、更新マネージャーによるインストールをする場合は、エクスポートする必要はありません。

   フィーチャーのマニフェスト・エディターの概要・ページ、情報・ページ、コンテンツ・ページ、拡張・ページについて以下の表に示します。

フィーチャーのマニフェスト・エディターの項目
表3:フィーチャーのマニフェスト・エディターの項目
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)


更新サイトを作る

   それでは更新サイトを作成する手順を説明します。

   はじめに、更新サイトを作るためのプロジェクトである「更新サイト・プロジェクト」を作成します。Eclipseのメニューから「ファイル」 - 「新規」 - 「プロジェクト」を選択し、表示された「新規プロジェクト」ダイアログの「ウィザード」から「プラグイン開発」 - 「更新サイト・プロジェクト」を選択し(図9の1)、「次へ」ボタンをクリックします(図9の2)。

更新サイト・プロジェクトの作成
図9:更新サイト・プロジェクトの作成

   表示された「新規更新サイト」ウィザードの「更新サイト・プロジェクト」画面の「プロジェクト名」を入力します。今回は"examples.hello.site"と入力し(図10の1)、「終了」ボタンをクリックします(図10の2)。すると「サイト・マニフェスト・エディター」(更新サイト・プロジェクトにあるsite.xmlを簡単に編集することができるツール)が表示されます(図11)。

新規更新サイト
図10:新規更新サイト

サイト・マニフェスト・エディター
図11:サイト・マニフェスト・エディター

   以上で更新サイト・プロジェクトを作成することができましたが、ウィザードが作成したsite.xmlを編集しなければ、配布することができません。


サイト・マニフェスト・エディターで編集する

   それではサイト・マニフェスト・エディターを使用して、site.xmlを編集します。

   はじめに、サイト・マニフェスト・エディターを使用して先ほど作成したフィーチャーをビルドするための設定をします。「フィーチャー」ページの「ビルドするフィーチャー」にある「追加」ボタンをクリックし、表示された「サイト・フィーチャー」ダイアログの「使用可能なフィーチャー」からビルドするフィーチャーをチェックします。今回は、"examples.hello.feature(1.0.0)"にチェックを入れ(図12の1)、「終了」ボタンをクリックします(図12の2)。

サイト・フィーチャー
図12:サイト・フィーチャー

   更新サイトで公開するための設定をします。「ビルドするフィーチャー」にある"examples.hello.feature(1.0.0)"を「公開するフィーチャー」にドラッグ・アンド・ドロップします(図13)。

公開するフィーチャーの選択
図13:公開するフィーチャーの選択

   次に「ビルドするフィーチャー」にある「すべてビルド」ボタンをクリックし、ビルド完了後にsite.xmlを保管します。"examples.hello.site"プロジェクトのfeaturesディレクトリにフィーチャーのjarファイル(examples.hello.feature_1.0.0.jar)、pluginsディレクトリにプラグインのjarファイル(examples.hello_1.0.0.jar)が作成されているか確認してください(図14)。

更新サイトのディレクトリ構成
図14:更新サイトのディレクトリ構成

   更新サイト・プロジェクトのディレクトリをWebサーバに置くことにより、インターネットを使用してプラグインを配布することができます。

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ビーブレイクシステムズ社 大森 洋行
著者プロフィール
ビーブレイクシステムズ社  大森 洋行
中堅システム開発会社にて、データベース検索ソフトの開発・導入コンサルティング・セミナー講師に従事。その現場の中で、Java及びオープンソースを用いたシステム開発は今後のシステム開発の主流になると考え、それらを独学で学ぶ。本格的にそれらを用いた開発に携わるため、ビーブレイクシステムズに入社。現在、データ項目やその流れの分析に重点をおきながら、Javaやオープンソースを用いたシステム開発に携わる。


INDEX
第2回:プラグインの配布とインストール
  はじめに
  更新マネージャーを使用する配布とインストール
フィーチャーのマニフェスト・エディターで編集する
  インストールする
Eclipse実践プラグイン開発
第1回 Eclipseとプラグイン
第2回 プラグインの配布とインストール
第3回 基本的なGUIコンポーネントの利用
第4回 JFaceのGUIコンポーネント
第5回 メニューとポップアップ・メニューの拡張
第6回 ビューの拡張
第7回 エディタの拡張
第8回 パースペクティブの拡張
第9回 プロパティと設定の拡張
Eclipseが提供するBIとレポーティングツール
第1回 インストールからはじめるEclipse BIRT
第2回 データベースのデータをレポートに出力しよう
第3回 レポートを作成しよう
第4回 スクリプティング機能・Tomcatでのプレビュー・レポートエンジンを使用したレポート出力
Eclipse3ではじめるJava Webアプリケーション開発
第1回 Eclipse3の概要とインストール
第2回 Eclipse3の基本機能
第3回 Eclipse3の基本操作を憶えよう
第4回 Eclipseの便利な機能
第5回 Webアプリケーションの開発(1)〜JSP作成〜
第6回 Webアプリケーションの開発(2)〜サーブレットの作成〜
第7回 データベースの利用
第8回 フレームワークの利用
第9回 O/Rマッパーの利用
第10回 JUnitの利用
第11回 Antの利用
第12回 CVSの利用(1)
第13回 CVSの利用(2)
Eclipse WTPによる標準開発ツールの提供
第1回 Eclipse WTPの概要とインストール
第2回 Eclipse WTPでHello World
第3回 Eclipse WTPのDB系ツールを使う
第4回 Eclipse WTPのエディタとその他のツール

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